SOIL

カネコアツシ　エンターブレイン　１冊７５０円くらい　現在５巻まで出てて、おそらく６巻がラスト。

集団のバランスを保つために攻撃対象としてうみだされる「異物」
信仰の対象となる「異物」
境界線を揺るがせ「異物」を呼ぶ「異物」

「異物」について考えさせられる作品。

当初は、一見平和なニュータウンで起きた一家失踪事件の謎を追っていく話。
しかし、３巻から始まるＢＬＯＣＫ２に入ると、だんだんビバ！超常現象になっていき、非現実的な方向へ。
混沌混沌混沌、という感じで、読んでいてなんだか緊張してくる。

作中何度か出てくる
「この世界には解かれる為にある『謎』と　純粋にただ『謎』として存在するだけの『謎』がある。」
の言葉通り、一家の失踪も、超常現象も、解かれることなく終わりそう。
バケツに手をつっこんで、ぐるぐるぐるぐる渦をまくだけまいて、手を引くように。

テレクラで愚痴ることが趣味のブサイク女刑事。
前もこんな事件で飛ばされたカツラのセクハラ刑事。
失踪一家の一人娘、ナルコレプシーの女の子。
自慰するたびに自傷する男の子。
笑気ガスで男児を眠らせてはイタズラする歯科医の自治会長。
イタズラされた過去をもち、街の廃墟で強姦にはげむチンピラ達。
裏では悪質ないやがらせをしあい、追いつめ合う街の人々。
地下牢に息子を閉じこめているスクールカウンセラー。
津山三十人殺しがモチーフの白装束に日本刀の目隠し男。
その事件の生き残り、ニュータウンになる前から住む老婆。

登場人物みんなが異物のようなお話。
夜寝る前に思い出すと寝付きの悪くなるお話。

それでも何度も読み返しては、新刊が出るたびすぐ買ってしまうのは、渦の求心力がやたら強く、私も渦に巻き込まれているせい。

SOIL 5

帰宅

夫、昨夜帰宅。
いつもより早く６時くらいまでには帰れると言っていたけど、仕事のことで訪問してきた人がいて、結局８時ころ帰宅。
いつもより遅いし！訪問者よ、空気読め！！

お土産は八つ橋（ふつうの。抹茶。黒ごま。詰め合わせ）
やっぱり美味しい。

原了郭の黒七味。
今回こそは賞味期限内に使い切ろう。

わたしには、一澤帆布製の赤いブックカバー。
頑丈でかわいい。
なんかお家騒動でもめてて二軒あるんだよね。夫は両方のぞいたらしい。

息子には、でんでん太鼓（！）だった。

いやー、でんでん太鼓はすごい。日本の伝統なだけある。
夫が帰ってきたとき、息子はもう眠くてぐずってたんだけど、でんでん太鼓を鳴らすと泣きやみ、さらには、ご機嫌になった！！！
まー夫が帰ってきたのも嬉しかったのかもしれないけどね。
でも、今朝も泣いてるときに鳴らしたら、やっぱり泣きやんだ！
なかなか使える一品。４００円だったらしい。

今日は早く帰ってくるらしい。ほんとかなあ。

お腹の減る本 川上弘美・よしながふみ

この２人の作品の共通点は、出てくる食べものが美味しそうだということ。

『ぐりとぐら』に始まり、『ふしぎなかぎばあさん』シリーズを経て、今に至る「食べものの美味しそうな本が好き」な私。

川上弘美
この人は、あまり食べものの味の描写はしない。でもやっぱり美味しそう。
たとえば『センセイの鞄』。

まぐろ納豆。蓮根のきんぴら。塩らっきょう。
塩ウニ。
もいだばかりのきゅうりを、軽くたたいて梅肉であえたもの。
みずみずしい茄子をうすぎりにしてしょうがじょうゆを添えたもの。
糠づけにしたキャベツ。
蛸しゃぶ。茹しゃこ。

よしながふみ
この人はしつこいくらいの味の描写でもってかれる。漫画だけど文にやられる。
たとえば『愛がなくても喰ってゆけます。』

魚介のサラダバジリコ風味のバジルソースについて
「見た目しょっぱすっぱそーな味に思うんだけど、ほの甘いのよ！！そんでそこに魚介の旨味が！！」

仔羊の網脂包み焼き
「基本的に塩味なんだけどその塩味がサイコーうまい！！塩とにんにくが効いててレアで！！」

うな丼
「うわっ皮までふぁっふぁっ！！たれはさらさらであんまり甘くなくって
　もーとにかくふんわりでおーいしーい！！」

あーお腹が空いてきた。

センセイの鞄


愛がなくても喰ってゆけます。

成分分析

http://seibun.nosv.org/

わたし
63%はハッタリで出来ています
23%は濃硫酸で出来ています
6%はミスリルで出来ています
5%は心の壁で出来ています
3%はお菓子で出来ています

旧姓
91%は世の無常さで出来ています
5%は気の迷いで出来ています
4%は心の壁で出来ています

結婚する前の私は悩める僧侶のような存在だったらしい。
結婚したら図太くなったのかしら。お菓子が良心に思えるね。

夫
57%はやさしさで出来ています
30%はミスリルで出来ています
7%は理論で出来ています
5%はお菓子で出来ています
1%は濃硫酸で出来ています

だいたいあってる気がする。
彼の場合、お菓子＝柿ピー。

息子
92%は信念で出来ています
6%は白い何かで出来ています
2%はマイナスイオンで出来ています

上記の両親から産まれたにしては、なかなか良い成分のよう。
白い何かって、何だろう……。
今のところおっぱい？

紀香披露宴

久しぶりに文章を書いてみると、なんだかぎすぎすしてうまく言葉が出てこない自分に気づいた。
うまいことひねくり出そうとするから、ひんまがった言葉しか出てこない。

同時に、書くことにとても飢えてた自分にも気づいた。
どうか仲良くしてください。言葉さんたちよ。


紀香の披露宴、つい見てしまった。いちいちつっこみたくなるが、夫がいないのでままならない。
１番つっこみたかったこと。なんでムーディー？！
しかし、彼には荷が重い役に思えたが、ミュシャをミーシャと言っていた徳光さんより、なんだかカミカミで、ちょっといまいちな祝辞だった館ひろしより、彼は堂々と、場の空気を気にせず歌っていた。
それもちょっとうけた。
最近郷ひろみが気になる。
ひょっとして、あの人とてもおもしろい人なんじゃないだろうか。